恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
「はい、白鳥です」
『もしもし、俺だけど』
「一成?」
どうしていつもと番号が違うのか。疑いもせずに次の言葉を待っていると……。
『違う!』
ちょっと怒ったような声が聞こえてきた。
あーわかった。わかっちゃったよ。一成に似ていてちょっと違うこの声は、副社長だ。
「はーすいません。何でしょうか」
何だよお前かよと思う気持ちがダイレクトに声に出てしまう。
広い病院の敷地を駅に向かって歩きながら、スマホを持つ手を変えた。
『怪我の具合はどうだ。直属の上司に何も報告がないのはいかがなものかと思うが』
ああ、そうか。副社長、私が怪我をしたことを一成に聞いたんだ。
「あちこち打ちましたが、脳波に異常はなかったんで大丈夫です」
『それなら良かった。明日からは自宅へ送迎の車を用意する。仕事中は副社長室から出ないよう、ポータブルトイレと食料を用意しておけ』