冷たいキミの溺愛


「ん〜、まあ瑠璃のことだから不自然な素振りなんだろうけど、いちおう収穫あったんじゃない?」


教室に入ってさっそく葵に今朝のことを報告すると、こんな返答が返ってきた。


「収穫!?べつになんもなかったよ!?」


いつもとちがうことと言えば、シャーペン届けてくれて、朝一緒に登校する流れになっただけ(未遂)。


シャーペンはきっと今日の朝たまたま見つけてくれたんだろうなあ。


「…。…それなら、瑠璃でも分かるくらいの収穫を期待するしかないわね」


「??うん、まだ1日目だし、もう少し経ったら変化が現れるかも〜!!」


『瑠璃…俺、瑠璃がいないとダメなんだ』


『こうちゃん…私もだよ』


『ずっと俺のそばにいてくれ…』


「…瑠璃、顔やばいよ。鏡見たほうがいい」


「おっとよだれが」


「(こんなんでほんとにこうちゃんをその気にさせられるのやら)」


よーし!もっともっと引いてみるぞ〜っ!

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