お見合い結婚~イケメン社長と婚前同居、始めます~
「もちろん、もちろん!!ぜひお供させて」
皿洗いをしていて随分と濡れている私の両手を勢いよく握って、ブンブンと振る藤丸さん。
もうほんとに、少年みたい。
でも、私のことなのにこんなに喜んでくれるのがなんだかくすぐったくて、それでいて嬉しい。
「あっ!!そうだ」
藤丸さんは何かを思いついたかのように左の口角だけをあげてニヤリと笑う。
「琴理ちゃん、明日のデートプラン。思いついたから、楽しみにしていて」
「はっ、はい…」
それはそれは、きょとん顔だった私に藤丸さんはもう一度優しい笑顔を見せる。
「安心して、全部僕に任せてね」
「はい…」
返事をしたものの、その時の私は全く想像できなかった。
私がこの24時間後、どんな変身を遂げているかを。