お見合い結婚~イケメン社長と婚前同居、始めます~
創業から数年前に半世紀を迎えた地元の小さなエクステリア専門の会社。
リーマンショックをどうにか乗り越えたと思っていたのに、二代目に代替わりしてから経営が急激に傾いていて、この数年はいつ倒産しても不思議ではない状況だった。
それが半年前、都内の大手のハウスメーカーに買収されることが発表された。
地元の新聞記事ではとても小さく扱われていた程度のことだったけれど、当事者の私にとってはとても大きなニュースで、これで失業しなくて済むと心からほっとしたっけ。
「リストラかぁ」
口にするだけで気分が落ち込んでくる言葉が、ため息とともに出てきてしまう。
「だー、かー、らー。赤井さんは、心配しなくても大丈夫ですって!!桐谷課長にあれだけ信頼されているんですから」
「そうかな…?」
「そうですよ!!絶対」
テンションの下がる私を、紗和ちゃんは根拠のない「大丈夫」という言葉で安心させてくれる。
リーマンショックをどうにか乗り越えたと思っていたのに、二代目に代替わりしてから経営が急激に傾いていて、この数年はいつ倒産しても不思議ではない状況だった。
それが半年前、都内の大手のハウスメーカーに買収されることが発表された。
地元の新聞記事ではとても小さく扱われていた程度のことだったけれど、当事者の私にとってはとても大きなニュースで、これで失業しなくて済むと心からほっとしたっけ。
「リストラかぁ」
口にするだけで気分が落ち込んでくる言葉が、ため息とともに出てきてしまう。
「だー、かー、らー。赤井さんは、心配しなくても大丈夫ですって!!桐谷課長にあれだけ信頼されているんですから」
「そうかな…?」
「そうですよ!!絶対」
テンションの下がる私を、紗和ちゃんは根拠のない「大丈夫」という言葉で安心させてくれる。