お見合い結婚~イケメン社長と婚前同居、始めます~
「藤丸さんの初恋の話とか、仕事の話とか琴理に対することとか聞いてたら、遊びなんかじゃないっていうのだけは伝わってきたの。藤丸さんならきっと琴理を幸せにしてくれるって思った。まぁ、親友の勘だけどね。」


電話の向こうで何度も美夏が鼻を啜るような音が聞こえてきて、私も思わず目頭が熱くなってしまった。


「さすが、親友。」
強がって言った私の言葉は、美夏にも十分伝わってくれたようで、2人で鼻を啜りながら思わず噴き出した。



「お見合いの件だって警戒心バリバリの琴理にはあれくらいしないと、何も発展しないままだろうなって思ったから、ちょっとアドバイスしたの。まさか、同棲生活始めるとは思わなかったけどね」

いつもの明るい口調の美夏に、胸がいっぱいになってくる。


「ありがとう、美夏」

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