お見合い結婚~イケメン社長と婚前同居、始めます~
「ふぅん。結構うなされていたぞ。」



心配してくれてる?って、そんなわけないよね。




別段、それがどんな夢かも興味はなさそうに彼はベッドで1つ大きく身体を伸ばすと気だるそうにベッドの端に座り、煙草に火をつける。



彼の少し脂ののった背中から横腹にかけて、ぼおっと見つめる。

彼の部屋でも、自分の部屋でもない、その部屋は、大部分が無駄に豪華なベッドが占領されてしまっている。
天井がガラス張りになっていて、その情事が終わってしまって眺めてみれば、貧相な私の身体が映りこんでしまっていて、なんだか虚しくて視線を彼の背中に戻した。

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