その男、猛獣につき

ところで、今何時だろ?

焦る私は、スマートフォンを確認しようと自分の周囲を探す。




ん??

ん??


思わず、2度見してしまう。



だってそこには、先生がいたから。



先生は私の様子を見ながら肩を震わせて笑ってる。



「お、おはようございます……」

「おはようございます、じゃねーよ。」

先生は肩を震わせながら、呟く。

得意の蛇睨みをおみまいされたけれど、休日モードのふんわりヘアのせいだろうか、それとも馴れたせいだろうか。


蛇にらみの私のダメージは殆どゼロに等しい。



「先生、今何時ですか?」

寝起きの冴えない頭のせいで、先生に時間を訊ねる。



その質問をした瞬間に、頭が冴える。



先生がここにいるってことは約束の時間ってことで……

あぁ、なんで先生に聞いちゃったんだろう。

絶対、怒られる‼



「15時。敦也にはさっき連絡……」

「えぇえぇえぇえぇえぇえ‼」


先生の言葉を遮って、私は叫ぶ。

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