恋色風船
林の印象は、以前からすこぶる良かった。

さりげなく持ってくる手みやげが、たいそうしゃれたものばかりだからだ。

青空の色をした缶に詰められた、鳥の形のクッキー。

リップが落ちないように、一口で食べられるあんず大福。


目にも舌にも美味なスウィーツは、女の心を開ける鍵のようなものだろうか。

そうした手順もふまずに、図々しく誘ってくる男がなんと多いことだろう。
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