涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
「由子さんのお友だちだよ」
あたしは、笑みを浮かべた。
お母さんの為についた嘘が、ナイフになってあたしの心に突き刺さっても、笑みを浮かべる。
何度も、嘘を囁き続ける。
「そう…なら、話を聞いていってね」
お母さんの望む世界の話を聞くのが、あたしへの罪と罰。
「由子さん、今幸せ?」
「えぇ、お父さんが傍にいてくれる」
それを聞きながら、あたしはいつも、ポロポロと涙を流す。
「ほのかちゃん………」
渚くんが、そんなあたしを見ているのに気づいた。
だけど、今はなにも話せない。
だから、お願いなにも言わないで、でなきゃ、今すぐにでも泣き出してしまいそうだから。