日野雄大はクラスで一番性格が悪い
一人残された俺は、小さく苦笑いを溢した。
……いやあ。
ここまであっさりバッサリ振られるとは。
あとは田嶋さんにバトンタッチだ。
俺は大丈夫。教室に戻って、またいつも通りの過ごし方をするだけ。
……だけど、やっぱり悲しいもんだな。
ポケットの中からスマホを取り出して、電話のマークに触れた。着信履歴からあいつの名前を探す。
発信を押して十秒もしないうちに出てくれた。
『おー、雄大。どうしたん』
聞きなれた大阪弁は、悲しみを少しだけ和らげて代わりにそこに安心感を与える。
「あおい」
『……何やねん暗っ』
「振られた」
『えっ、あの彼女に!?』
「いや日野ちゃんに」
『はあ!?』
スマホから聞こえる馬鹿でかい声に、思わず顔をしかめた。