たとえ声にならなくても、君への想いを叫ぶ。
 


「(……生徒、手帳)」



ああ、そっか。

さっき、先輩に頭を下げた時に、私の制服の胸ポケットから落ちたんだろう。


そういえば、先輩と私を結び付けてくれたのも、この生徒手帳だったなぁ、なんて。


そんなことを思いながら手帳を拾い上げ、今度は落とさないようにと、私はそれを鞄に仕舞おうとした。


─── けれど、



「(え……?)」



生徒手帳が鞄に飲み込まれる直前、“ある違和感”を覚えて、思わずしまいかけていたその手を止めた。



 
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