二人の穏やかな日常

思わず妙な声が出た。
富井くんはそんな私を気にする様子もなく続ける。


「お友だちから、ってやつ」
「ああ……」
「駄目?」


首を傾げてまるで子供のような目で見られた。

やめろよこいつ自分がイケメンだってこと分かってやがる。


「お友だちになるのは大歓迎なんですが、そこから富井くんの期待するような関係になることはないと思います」
「言い切るの?」


暫くどう反応すべきか迷った後で、一つ頷いた。


「すみません。あまり恋愛体質ではないので」
「……変わった断り方なんだね。まあ良いや、じゃあとりあえず友達ってことで」


富井くんは爽やかに締めに入ると、私の手を握った。

握手なんてされたの、初めてだ。
この人は海外育ちか。


「はあ」
「よろしく!また来る!」


富井くんは、多分微妙なキャラだ。
ちょっと、掴めない。

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