あの日、あの時、あの場所で。
なーんて、美穂と言いあっていたら…

「あの〜…そろそろいいかな…?」

「あ、どーぞ!」

「えっと、俺らの班はどこ行くんだ?」

「三河です。愛知の。」

「あぁ。あそこ!?」

「うん!嬉しいな〜…」

「あ、そっか!杏奈のおばあちゃんの家三河だっけ?」

「うん!」

「え?杏奈ちゃんのおばあちゃんの家、三河なの!?」

「うん!あと、お母様と空良のお墓もあるよ!」

「杏奈…」

「あ、笑」

その時は気づいていなかった。
蓮也が小さな声で。本当に小さな声でごめんな。と言ったことに…


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