あの日、あの時、あの場所で。
ー10:00ー

「あーんな!今日は総合病院の小児科病棟と中・高生病棟だよね!」

「そうだね笑」

「何でそんな嬉しそうなの?」

「え?嬉しそう?」

「うん。すっごい嬉しそう。」

「そうかな?笑」

「うん。」

「自分ではわからないな…笑」

「鏡見てみれば?笑」

「あー!藤崎くんひどい!」

「ほーら、そろそろ時間だから。行くぞ?」

「「「うん!」」」

ー20分後ー
「到着いたしました。ここで待っていますので、行ってきてください。」

「ありがとう。松久さん。行ってまいります。」

「はい。言ってらっしゃいませ」

ーin 院内(受付にて)ー
「ご無沙汰しています。西川です。」

「あぁ!社長さん!」

「どうも笑でも、今回は違います。
入院中の子供たちの様子を見に来ました!というか、子供たちと遊ぼうと思って笑」

「さようでございますか!あ、瑞江さんのところの息子さん!お久しぶりです!」

「ご無沙汰しています。」

「ねぇ、藤崎。あのふたり一体何者?」

「わかんない…」

「あ、今の時間は小児科病棟の子供たちの大半は遊具ルームにいますよ。
あと、中・高生病棟の子供たちは部屋か、図書館にいると思いますよ。」

「ありがとうございます!」

「いえ!とんでもないです!楽しんでくださいね♪」

「はい!みんな、行こう?」

「「「うん!」」」

「ねぇ、杏奈。」

「んー?」

「何者?」

「えー?笑普通の女子中学生だけど…?」

「社長とかなんとかって言うのは?」

「何のことだろう?」

「瑞江とも、前からの知り合いっぽいし。」

「あなた達一体何者なの?」

「恭太。本当のことら話そうか。潮時かもしれないね。」

「そうだね。杏奈。」

「美穂…藤崎くん…今すぐには話せない…」

「家に帰ってからにしよう。」

「うん…。」

「てか、今杏奈と恭太って…
元からの知り合い…?」

「それも含めて、私たちの本当の姿と、関係と、まぁ、その他色々?を夜。
今日の夜に話すから…それまで、いつも通りに接してください…お願いします…」

「そうだな。俺からも頼む。」

今まで口を閉じていた美穂が口を開いた。
「杏奈!小児科病棟行こう?」

「美穂…。うん!行こう!」

「恭。行くぞ!」

「蓮…」

「行かねぇの?」

「行くよ!」
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