天使の梯子

「素直じゃない楓が新鮮だ」


そう言って諏佐さんは、私の着ていたブラウスのボタンに手をかける。


「え、ちょっ、まっ」


まさかとは思うけど、本気でこのままするつもり? 身を捩らせて逃げようとするけど、全然腕が外れない。


「俺はね、楓……」


ボタンが全部外されて、下着が丸見えの私の胸に唇を寄せてくる。


「ずっと楓のことが、忘れられなかったよ。楓がいなくなってからも恋人はいなかった」


好きな人に胸にキスされて、吸い付かれて、そんなこと言われて、喜ばない女がいるのだろうか。


「楓以外の女は、いらない。楓のこと、好きなんだ。どうしようもないくらい好き」


どうして、今、そんなこと言うの?


付き合ってた五年間に、そんなこと一度も言ってくれなかったのに。


私ばかりが、好きなんだと思ってた。

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