続★俺だけの家政婦さん
そうあと1週間乗り切ればいいこと。

1週間以内に野末くんが書き下ろしを書き上げれなくても

私には関係ないし、それこそ私よりもっと野末くんにふさわしい人がいるんだし


私はカレンダーを指でなぞりながら、思っている事とは裏腹に

なんとなく寂しさを感じていた事にハッとし、

ないないない!寂しくなんかない!と自分に言い聞かせていた。

その時だったエプロンのポケットの中に入れていたスマホが鳴った。

画面を見ると


所長?


「もしもし、栞里です」

『元気そうね。仕事はどう?』

相変わらず無難な質問だな~~

「なんとかやってますが・・・何かあった?」

あ~~~!だめだ。

所長とはいえ自分の母親でしかも住込みになって連絡してきたのは

これが2回目。普段、仕事とプライベートは分けているけど

電話だとこのよそよそしい感じがムズムズしてしまい

ついつい普段の会話になってしまう。

『何かなかったら電話しちゃいけないのかしら?』

「・・・そういうわけじゃないけど、会社の携帯からだったから
 次の仕事の話しかなと思ったの」

すると所長の口から思ってもいない言葉が出てきた。

『次?栞里何言ってんの?野島先生から継続の話し聞いてないの?』

「はあ~~~~?」
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