続★俺だけの家政婦さん

延長ですか~~?!!!

1ヶ月という住込み家政婦生活も残すところ1週間となった。

相変わらず野末くんは執筆作業で生活のほとんどを書斎で

過ごしているが、食事だけは必ず3食とっている。

いや、私がそうさせている。

もちろん、お風呂にも入っているみたいだ。

翌朝、洗濯機横のカゴに洗濯物が入っているからだ。


私のイメージする小説家って、マンガの読み過ぎかもしれないけど

何日も風呂に入ってなくて家を訪ねると頭をかきながら抜け殻のような

になってると思っていたが

実際は・・・イケメンは何があろうがイケメンなのだ。


住込み当初は不安しかなかったけどいつの間にかこの生活に

慣れたし、野末くんの事も1ヶ月前までほどの憎しみは薄れていた。

ただ、ふとしたときに振られた事を思い出すと

やっぱり胸の奥が苦しくなる。

そして、須藤先生が言っていた、野末くんの元カノが私に似ている事。

実物を見たわけじゃないし、須藤先生は私たちを題材に小説を

書きたいから適当なことを言って私の反応を知りたかったのかも

しれない。

だけど、あと1週間。

もし、本当に須藤先生が私たちの事を書いたとしても

私はもうここにはいないし、契約が切れれば接点もなくなる。


あと1週間!
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