続★俺だけの家政婦さん
嘘?!

信じられない。

野末くんが料理?しかも私に?

「いや、でも…私は野末くんからお金をいただいているから
そんな・・・」

「嫌か?」

野末くんが私の目をじっと見つめる。

その目は再会した時の鋭くて意地悪そうだった頃とは

別人のようにとても優しい目をしている。


やっぱり…好きな人とうまくいっているのだろうか…

そう思うとまた持病のように胸が重くなる。

「栞里?」

「ん?」

「・・・とにかく今日は俺が料理を作るからそれ以外の仕事と・・・
 帰る準備をしてくれ」

「う・・・うん」

うれしいはずなのに野末くんの口から『帰る準備』って言われて

気持ちが重くなるのはなぜなんだろう。
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