部長の溺愛に困惑しています。
最初にタオル準備してから洗えばいいのに…

私をこき使う為のわざとらしい行為にしか思えない…そういうのきちんとしてそうだし。




「お前のでいいよ」

「え!ダメですよ!私の口とか拭いちゃったし」

「いいって」


私からやや強引にタオルを奪う部長は、何の抵抗もなしにそれで顔を拭いた。

その行為にドキドキしている私…






「…ありがとう」

「いえ…」


使ったタオルを洗濯カゴにいれると、部長はふわっと笑い私を優しい目で見つめた。





「着替えて来るからコーヒー入れておいて。アイスで」

「じ、自分で入れて下さい!私だって支度するんですから!」

「まだ早いだろ」


それはそうだけど…

まだ早すぎるくらいで、ゆっくり支度しても十分会社には間に合う。






「頼んだよ」


爽やかな笑顔を残してまた二階へ上がっていく部長に、私は「もう…」とふくれつつもキッチンへ行ってコーヒーを準備した。
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