部長の溺愛に困惑しています。
キッパリと言い張ると、岡田さんはキョトンとした後でクスッと微笑んだ。




「なーんだ。そこまでわかってるなら話は早いね」

その言葉に首を傾げる思いで見ていると、岡田さんは手洗い場のシンクに座りこっちに舐めるように見てくる。




「と、とにかく!もうこういうのやめてくださいね。岡田さんなら他に遊んでくれる方ならたくさんいるんですから、私のことはほおって置いてください」

「…待ってよ」


トイレを出ていこうとする私の手首を、岡田さんは掴んで引き止めた。

部長に握られた時はあんなにドキドキしたのに、今は早く離して欲しくてたまらない。





「どうして俺を避けるわけ…?」


岡田さんの問に私は首を傾げる。



「私…男性慣れしてる訳じゃないので岡田さんみたいな方はちょっと…」


私がそう言うと岡田さんはニヤリと笑い、掴んでいる手を引っ張って自分の方に引き寄せると、私の耳に口を近づけてそっと呟いた。
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