花盗人も罪になる
紫恵のキスで目覚めた逸樹が、少し眠そうな目で紫恵を抱きしめた。

「はぁ……しーちゃんのキスで目が覚めるって幸せ……」

「おとぎ話の王子様みたいだね」

「俺が王子様なら、しーちゃんは俺だけのお姫様。絶対誰にも渡さない」

逸樹はそう言って、紫恵を抱きしめ何度も優しいキスをした。

「いっくん、私たち、よその夫婦に比べるとちょっと多すぎるみたい」

「何が？」

「……エッチが……」

逸樹はニヤッと笑って、恥ずかしそうに答えた紫恵を組み敷いた。

「愛ある夫婦だからそれは問題ない。よし、もっと増やそう」

「えっ……もっと?!」


今日は日曜日。

来客も出掛ける予定もない。

逸樹と紫恵は、誰にも邪魔されることなく二人きりのとびきり甘い時間を過ごした。





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