俺様上司と身代わり恋愛!?
コーヒーで祝杯なんて挙げたせいで、他の課から好奇の目で見られてしまった翌日、水曜日の午後は静かだった。
仕事の量も少なく、電話も朝から数本しかない。
たまにある、こんな暇な日はたまりにたまった書庫の整理に限ると、単身乗り出したはいいものの。
ちょっともうどこから手をつければいいのか分からない状態に愕然とした。
書庫に置いてあるものは、過去の伝票や諸届、残高証明などの綴りや、他の過去の書類。
五年以上前のモノとなるとさすがに入りきらなくて倉庫に移しているから、ここには五年前のモノまでがあるのだけど……それにしたってすごい量だ。
一応、同じ書類は同じ段ボールに入れてはいるものの、入りきらずに飛び出してそのまま積み上げていたり、ひどいモノは他の書類が混在していたりと散々。
瞬間的に、別にこのままでいっか……という考えも浮かんだけれど、こんな日じゃなければ整理もしないしなと気を取り直して、ブラウスを腕まくりして作業に取り掛かった。
五段の棚が五列並んでいて、そこに段ボールが敷き詰められている。棚というよりも骨組みだけの大きなラックといったイメージの方が近いかもしれない。
一番奥には窓があり、入り込む外からの日差しが埃を浮かび上げる。