恋することを知った恋
「杏里~!」
後ろから麻奈美の声がして、あたしは振り返った。
そこには麻奈美と湧太先輩が一緒にこっちに向かってくる姿が見えて、あたしは2人に言葉を飛ばした。
「ありがとう麻奈美、湧太先輩もありがとうございました」
あたしは頭を下げて、大きくお礼をした。
――本当によかった。
麻奈美と湧太先輩はあたしを見て笑うと、それからは何やら楽しそうに、2人で話をしながら歩いて来る。
2人きりの世界を楽しんでいるようだ。