だから、俺にしとけよ。




「……伊都」


「うん、もう1回」


「伊都」


「もう1回」


「伊都」


「ありがと。もういいよ」



耳元で囁かれる私の名前。

あまり慣れていない声で呼ばれる名前にドキドキが止まらなくなる。


京ちゃん以外の男の子に名前を呼ばれることはなかった。

だからすごく新鮮な気持ちになるんだ。



「伊都」


もういいって言ったのにもう一度呼ばれる。

そのまま続けて。



「好きだよ」



甘さを含んだ声での言葉。

顔が熱くなるのが分かる。




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