だから、俺にしとけよ。




確認しに行こうと教室に戻るために廊下を歩いていると、微かに声が聞こえてきた。


別棟では部活動をしているところもないし、一体誰がいるのかな?



そんな軽い気持ちで声の聞こえる教室を覗いてみる。




「えっ……」


そこには向き合う男女。

京ちゃんとひろちゃんがいた。



何でこんなところに?

まさかまた……?



そう思ってもその場から動くことはできない。


入谷くんがいまだに貸してくれている上靴を見て、そっと触れる。



< 239 / 370 >

この作品をシェア

pagetop