だから、俺にしとけよ。




考える素振りを見せる。


全てがかわいすぎる。




俺って、相当惚れてるな。





「嬉しかった……かも」


「かも?」


「嬉しい!」


「俺は呼ばれなくて悲しい」



見つめると、うっと言葉を詰まらせる。


そして薄い唇がゆっくりと開かれる。



「し、志貴……でいい?」


「もっかい」


「えー」


「伊都も前におねだりしたでしょ」



文化祭の時。

俺、あの時今世紀最大くらいに期待した記憶がある。




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