だから、俺にしとけよ。



入谷くんの手は京ちゃんと違って少しひんやりしている。

それがまた気持ちいい。



「え、何?」


「えへへ」


「伊都ちゃんかわいすぎ」



入谷くんの言葉と同時に、頭にあった手は私の頬を滑り落ちてくる。

頬に手を添えられ、目を合わせる。




「これができたのは俺のおかげだよね?」


「うん」


「じゃあ、ちゅーしよっか」


「調子に乗るな!」


「痛っ……伊都ちゃんひどい」



でこピンしたおでこを押さえる入谷くん。


私も何してるんだろ……。



ちょっとテンションが上がってしまった。

これが合宿マジックなのかな?




周りを見ると、ほとんどの生徒は終わって大広間にはいない。

必死に頑張ってやってる人や集中力が切れたのか、近くの人とダラダラ話してる人が目につく。




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