アイツなんて大っ嫌い






〜 満 視点 〜










僕の質問に大笑いをする檜山くん……










そんな面白いこと……

僕言ったかな……?









檜山くんを最初見たとき……

僕は、僕とは全く違う人だと思った





ルックスも良いし、性格も良さそう……

僕とは違う生き物に見えるくらい


檜山くんは、僕から輝いて見えた





しかも、檜山くんは……

あの学校のマドンナといわれている


梶山 実さんと婚約してるなんて……




僕は、すごく落ち込んだ





僕は、梶山さんが好きだった……

だけど、こんな勉強しか出来ない僕を梶山さんが見てくれるわけもなく……



檜山くんという、すごい人が現れて……

僕の恋は今日で終わりを告げた









「ねぇ、山中くん」



『な、なに……?』










檜山くんは、ニヤニヤ笑いながら僕に近づいて来るから……

僕は、怖くなって固まっていたら……









「山中くん、アイツのこと好きなんでしょう?」









檜山くんは、僕の耳元で小さくそう言い
梶山さんを指差した









僕は、何故バレたのか分からなくて……

檜山くんを見ていると……










「あっ、大丈夫
心配しないで。俺、別にアイツと付き合ってるとかないから

好きでもないよ?



婚約者じゃなくて
許嫁みたいなもんだから

好きで、婚約者になったわけじゃないから」









えっ…と……

どういうこと……?



好きじゃない……?

檜山くんは、梶山さんが好きじゃないの!?








「あんな女のどこがいいのか分からないけど……

俺は、君を応援するよ


絶対にあの女を落とそう!」






『えっ…、ちょっ……ちょっと待って!
待って待って!えっ……?

檜山くんは、梶山さんのこと好きじゃないの………?』





「うん。そうだよ?
俺、さっきからそう言ってんじゃん」





『えっ……?ほ、本当に……?』




「ホントホント」









えっ……?

じゃ、じゃあ、僕………


梶山さんを諦めなくてもいいってこと……?


檜山くん、応援するって言ってるし……
諦めなくていいんだよね……?










『あ、あの……っ!!
檜山くん、ありがとう…っ!』




「あははっ。
なんのありがとうか分からないけど……

いいよ〜」










やった!

檜山くん、なんて良い人なんだ!!



ありがとう!!

本当にありがとう!!




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