イジワル上司に焦らされてます
 


「しゅ……週末なので、既に寝不足なんですけど」

「奇遇だな、俺もだ」

「できるなら、ゆっくり寝たいです……」

「明日は土曜休みだから、明日寝たらいいだろ」



本当はお前だって俺が欲しくて堪らないくせに。

その証拠に着ているシャツのボタンを外せば、「もう既に、土曜日になってます」と彼女は笑って、俺の首に腕を廻した。

それは意地っ張りな彼女からの、キスの要求。

強請られるがまま唇に唇を重ねれば、心を溶かす甘い熱が身体中に広がった。



「不破さん……」

「……いい加減、名前で呼べよ」

「まだ、嫌です……っ」

「ああ、……そう。じゃあ、いつならいいんだよ?」

「不破さんが……私が素直に、不破さんの名前を呼べる状況にしてください……っ」



必死にシーツを掴んで、懇願するようにそう言う彼女が、心の底から愛しくて堪らない。

いつだって、いつまでだって、彼女を素直にできるのが自分だけであることを願って、



「……好きだよ、蘭」


今日も俺は、意地っ張りなキミにKISSをする。






『意地っ張りなキミにKISS。』fin

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