短編集「見かけ倒し。」
斎藤「そうなのか。」

川嶋「だからね、やっつけ仕事で、取り組もうとする奴を見かけたら、無性に腹が立ってしまうのよ。。」

斎藤「気持ちは、分かるよ。」

川嶋「なんで。」

斎藤「俺だって、一生懸命コント作ってる時に、ふざけて取り組むやついたら、腹立ってしょうがないからね。ぶっ飛ばしたくなる。だから、悪かった。確かに、あんたほどの情熱は傾けられないかもしれない。だけど、俺は食ってかなきゃいけないんだ。だから、その範囲で俺は一生懸命に取り組む。」

川嶋「にやり」

斎藤「はい?」

川嶋「だから、あんたは甘いっつってんだよ」

議長「聞き捨てならんぞ、斎藤くん」

斎藤「え?」

議長「出来る範囲で一生懸命だ?そんな戯れ事が、生きるか死ぬかの会社社会で通用すると思ってるのか。そんな、対等な戯れ事が通用するのはね、斎藤くん、学生サークルまでなんだよ」

川嶋「引っ掛かったわね、斎藤」

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