恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
ジャリッと頭にコンクリートの擦れる感覚がして、思わず顔をしかめる。

「あいたた……」


『口は災いの元だ』


痛いし、怖い。

私は氷のような雪野翔の眼差しを思い出しながらため息をついた。

……どうしよう、これから。

考えても考えても名案なんて浮かばず、私は再びため息をつくと部活棟へと向かった。
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