恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
『……俺が……?俺はまだ子供で、王にはなれないのに』

俺の中で天狼神は笑った。

『先代の王は偉大だった。だが、お前はそれを越える』

『俺が……ですか?』

『そうだ。お前はあと八年後、正式な王となり、長きにわたり人狼界を治めるだろう』

天狼神はそう言うと、俺から出ていこうとした。

『待ってください!それまでの間、俺は……』

天狼神が真っ直ぐに俺を見据えた。

『自ずとわかる。私が全てを諭すと面白くないだろう?』

そう言った天狼神は、実に愉快そうに笑った。
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