永すぎた春に終止符を




ずいぶん飲んで、ひどく酔ってしまって何ですが、自分でもよくがんばったと思う。

何年か後には、彼も感謝してくれるかな…
あの時、無理して結婚なんかしなくてよかったな。とか…


「はああっー疲れた。本当に階段って最低。酔ってるとき余計に高く感じる」

家に帰るには、割と急な階段を上っていかなければならない。
住むところが、高いところにあるから仕方がないんだけど。

拓海は、毎日のように仕事場から遠い梨沙の部屋にバイクで通ってくれる。


でも、
ずっと、拓海のそばにいたかったな。


慣れ親しんだ居心地のいい関係。


多分、梨沙に不満がなければ、しばらく続くだろうな。


でも、しばらくいい時期が続いたら?



その先は?
彼が30代半ばになって安定した生活を送るようになったら?

私だって、彼と同じように年をとる。


そうなったら?

彼が、自分よりずっと若い子を連れて来るかも知れない…

私は、その時、どうするの?

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