永すぎた春に終止符を
「これじゃ、誰を慰めてるのか、分かんないね。大丈夫?帰れる?」
幾美さんがやって来て、程田君に話しかける。
「無理です。幾美さん、面倒見てください」幾美さんに程田君が抱きついてる。
「無理。まだ、二次会あるもの…程田君はもう帰りな。梨沙…店の前でタクシーに乗せてやって」幾美さんから、引き剥がされ、程田君がじたばたしてる。
「程田君、行くよ」
私は幾美さんと一緒に、具合が悪そうにしてる程田君を支えて、店の外に出た。
「大丈夫?」幾美さんにべったりくっついて程田君がよろよろしながら歩いてく。
「もちろん…平気だよね?ちゃんと歩けてるから大丈夫さ」
程田君じゃない、男性の声がした。すぐ横に、安田さんがいた。
「安田さん?」
「こっち来て…タクシー拾ったから、ほら、程田こっち来て…」
安田さんが程田君を引き受けてくれて、一人でタクシーまで運んでくれた。
「ありがとう、ございました」幾美さんがきょとんとしてる。
安田さんは、とまっていたタクシーに程田君を押し込むと運転手さんに何かを話しかけて、ドアをパタンと閉めた。