俺様社長の恋の罠

こんな弱ってる九条社長を見るのは初めてかもしれない。
いつも呼び出されて身体を重ねるだけだったのに。


「どうしたんですか?何かありました?」


私の胸に甘えるみたいに頬を擦り寄せる社長に私はそう聞く。


「……押してもダメなら引いてみようと思ってね。なかなか上手くいかなくて、俺だって落ち込むことぐらいあるんだよ」


そう言われてちょっと驚いてしまうけど、この人だって人間だからそういうこともあるんだと思うけど。


こういう風に弱さを見せられるとちょっとキュンとしてしまって心臓がトクンと音をたてる。


「美月、今日は美月が俺の事なぐさめて」


そう言われて私は目を丸くする。声も、なんか弱々しいし本当にどうしちゃったんだろう。


「私が、いつも社長がしてるような事をするんですか?」


そんなこと絶対できないと思いながらそう聞くと社長はクスクスと笑いながら私を見る。


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