俺様社長の恋の罠

いい男だけど、朝からこの人の顔を見るのは私には辛い。


この人も私が嫌がっているのを知っててやっているからまたたちが悪い。


「おはよう、羽山。今日もうっとりするくらいかわいいな」


そんな戯れ事を聞き流し私はスケジュール帳を開いて今日のスケジュールを確認する。


「今日は午前中は経営企画課と新都市プロジェクトについての会議です。それから昼食も兼ねて大高建設の社長と会食。午後からは提携希望を出している二社との面談が入っています」


私が言ったスケジュールなど頭に入っているだろうに、この朝の時間は私への嫌がらせ以外の何物でもないと思う。


「青木商事との取引の進捗は?」


「進捗報告をするようにと依頼はしてあります。今日届かなければ催促いたします」


淡々と話す私はこの間、九条社長のことは一切見ない。



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