卒業までに、俺を好きになってくれないか
翌朝



すっかり泣き疲れた私は、朝ご飯も

食べる気にならなかった



おじさん、おばさん… ごめんなさい



昼前に、瀬奈が迎えに来た



瀬奈が差し入れてくれた


プリンは、私の好物


だけど、マスクを外す訳にもいかないから


遠慮した


3人は、中学からの友達だから

私のわからない話が多くて

てゆうか

友達がいなかった私には

共感できそうな内容じゃなかった

私は… ついていけなかった




「泣き虫リエ撮影会していい?」

「ダメ」




瀬奈は、何も聞いてこなかった

お見通しなんだと思う


ほったらかしにしていたスマホを見ると

SNSメッセージが入ってた


〝楽しかったね!
また、集まろう!!成美〟


また涙が溢れた




もしも、私の容姿を知っても

同じように、接してくれるだろうか



「私… 1人の方が、楽だった…」



「弱虫で、逃げてただけだろ?」



「だって… こんな日本人いないもん」



「いないことは、ないさ
それに、ハーフなんだから」



瀬奈は、わからないよね

日本人らしいもの











「宮原君に、言えなかった」


「そっか…」


「プリンも食べ損ねた」


「ははっマスクしてるんだった」







< 27 / 50 >

この作品をシェア

pagetop