祓い屋!
「分からないかねー?」

人の姿をしたクロは

背の低い椿を見下ろすように話し掛ける

「だから、何が?」

「私が本来の姿をしていたら、噂通り目立ってもっと狙われやすいってこと」

頭悪い奴と話すのは疲れるとでもいうように

溜め息をつく

クロの服を握っていた指に力が入る

クロが自分のためを思っていることが嬉しくて

顔が自然にほころぶのがわかった
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