カタブツ上司に愛された結果報告書
我が社は基本、代表の方針で昼食は同じ部署の者同士で取ることになっている。


そのおかげが、社員同士の仲は良い。
昼食を共にすることで、仕事のこと以外の話も自然とするようになり、中には家族ぐるみで付き合っている社員もいるとか。


私もまだ二年目だけど、このシステムのおかげで難なく制作部の先輩達と打ち解けることができたと思う。


その中でも真由子さんとは歳が近いということもあって一番仲が良く、よく仕事帰りに食事に行ったり、休日を共にすることもある。


今日もいつものように真由子さんと昼食をと、パソコンをクローズさせ身支度を整えていると、ゆらりとデスクに人影が映った。


「あっ、真由子さん？　すみません今用意して――……」


慌てて身支度を進めながら顔を上げた瞬間、ギョッとしてしまった。


「とっとと行って、とっとと帰ってくるわよ」

「はっ、はい……」


返事をするも、顔が引きつってしまう。


おかしい。
朝はいつも通り爽やかに「おはよう」と挨拶を交わしたはずなのに、今はなぜか不機嫌マックスで完全に目もイっちゃっている。
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