カタブツ上司に愛された結果報告書
午前の勤務中に真由子さんの身に一体なにがあったと言うのだろうか……。

もちろんそんなこと、今の真由子さんを目の前にして聞けるはずもなく、言われるがまま昼食を取りに、ビル一階にあるレストラン街へと向かっていった。



「え、メールでですか？」

「そうなの！　あり得ないでしょ!?」


手軽に食べられるうどん屋に入り、うどんを啜っているときだった。
真由子さんが不機嫌な理由を語ってくれたのは。

怒りをぶつけるようにエビ天に箸をぶっ刺し、鋭い眼差しを向けられては何も言えなくなってしまう。


「三ヶ月付き合っておいて、メールで【他に好きな女ができた。別れてくれ】よ!?　人のことバカにしてっ……！」


怒りが収まらないのか、真由子さんは箸を刺したエビ天を、ぐりぐりしちゃっている。

次第に原型を失っていくエビ天を見つめる中、真由子さんの愚痴は続いていく。


「付き合ってくれ、一目惚れしたんだって言ってきたのは向こうだっていうのに、なにこの終わり方は！　たった三ヶ月で終わるとか!!」


「まっ、真由子さん落ち着いて……」


「美海ちゃん！　今日の夜はとことん付き合ってちょうだいね！」

恐る恐る宥めるも、すぐに真由子さんが声を被せてきた。
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