カタブツ上司に愛された結果報告書
店内でお互い欲しいものを品定めしているときだった。
急に気配なく近づいてきた相手によって、横から腕を掴まれたのは。
「……っ!?」
驚きすぎて声も出せず腕を掴んだ相手を確認した途端、これでもかというくらい目を見開いてしまう。
「え……田中……さん?」
その相手はまさかの田中さんだったのだから。
震える声で言えば、田中さんはすぐにもう片方の手の人差し指を立てた。
「お静かに。……少しお時間よろしいでしょうか?」
囁かれた掠れた声に心臓が飛び跳ねるも、何度も首を縦に振ると、田中さんはなにも言わず私の腕を掴んだままコンビニを出ていく。
いっ、一体どこに行くのだろうか……?
そんな疑問が浮かび上がったけれど、初めて彼に掴まれた腕が気になって、それどころじゃなくなってしまう。
ドキドキと激しく脈打つ心臓を抑えながら、腕を引かれるがまま向かった先は、普段人が通らないビルの非常階段。
階段とロビーが繋がるドアを静かに閉めると、やっと田中さんは私の腕を離してくれた。
急に気配なく近づいてきた相手によって、横から腕を掴まれたのは。
「……っ!?」
驚きすぎて声も出せず腕を掴んだ相手を確認した途端、これでもかというくらい目を見開いてしまう。
「え……田中……さん?」
その相手はまさかの田中さんだったのだから。
震える声で言えば、田中さんはすぐにもう片方の手の人差し指を立てた。
「お静かに。……少しお時間よろしいでしょうか?」
囁かれた掠れた声に心臓が飛び跳ねるも、何度も首を縦に振ると、田中さんはなにも言わず私の腕を掴んだままコンビニを出ていく。
いっ、一体どこに行くのだろうか……?
そんな疑問が浮かび上がったけれど、初めて彼に掴まれた腕が気になって、それどころじゃなくなってしまう。
ドキドキと激しく脈打つ心臓を抑えながら、腕を引かれるがまま向かった先は、普段人が通らないビルの非常階段。
階段とロビーが繋がるドアを静かに閉めると、やっと田中さんは私の腕を離してくれた。