カタブツ上司に愛された結果報告書
今までは就業時間外によく見る光景だったけれど、今は勤務中だろうと関係ない。
現に只今の時刻、午前十時半過ぎ。


たった数時間で灯里ちゃん不足にでも、陥ってしまったのだろうか?

再びパソコンに向かい合い、仕事を再開させようとしたとき。


「あっ、いつもの如く来た来た! 代表捕獲戦士が」


冗談めいて言った真由子さんの声に心臓が飛び跳ねてしまう。


「ほら美海ちゃん見て。今日もロボット人間、通常運転全開だから」


彼女の弾む声にドキドキしながら顔を上げれば、視界に飛び込んできたのは、代表の背後から真っ直ぐツカツカと歩み寄る人物。


「代表、直ちに業務へお戻りください」


代表の前でピタリと立ち止まると、背後から抑揚のない声で淡々と述べたものだから、驚くほど代表の身体は飛び跳ねた。


「うわっ!? なっ! 田中ッ……!! いつも言っているだろう! 背後から声を掛けるのはやめろと!!」

「ですから背後から声を掛けさせていただきました。お電話が入っております。直ちにお戻りください」

「むっ……」
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