桜色タイムカプセル
次の日の朝、私は桜色の便箋を2つ持ち、あの丘に行った。



「やっほー、早いな」



「おはよーかいくん。今来たばっかだよ」



かいくんの手には、空柄の便箋と空の箱があった。



「埋めるか。手紙、こんなか入れて」



手紙を箱に入れて、桜の木の根元に埋める。



「20歳の俺達は、まだこんな関係だったらいいよな」



「うん」



友達以上恋人未満。



私は、この関係がもどかしいよ。



だから、未来の私に託したんだよ。



私の精一杯の宣戦布告を、かいくんに送り付けた。



「それじゃあ、次会う時は2年後に。約束だな」



私とかいくんは約束をした。



また、2年後。



かいくんの笑顔が、見れますように。



私は喜ぶかいくんの横顔を見て、笑っていた。
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