私、あなたを呪ってマス! ~こちびOLと凶悪な先輩、芹沢彰人の日常~
「たいした用もない風だったのに。

 ああ、彰人が小春を訪ねてきた話とか。
 そんなくだらない話だけだった」

 くだらなくてすみませんねえ、と苦笑する。

 まあ、自分が切羽詰まってるときに、他人の恋愛話など、くだらないだけなのかもしれないが。

「そうか。
 それはまだ脈があるな」

 彰人は菅野の携帯をつかんで言う。

「じゃあ、かけろ。
 今すぐかけろ。

 俺たちは帰る」

 えっ? まだ呑んでるんですけどっ、と慌てて呑みかけのモスコミュールを呑んでいると、
「帰るぞ、こちび」
と立ち上がった彰人は、こちらの手をつかみかけて、やめた。

 ……なんだ? と思い、見上げる。



< 104 / 176 >

この作品をシェア

pagetop