消しゴム位の。
「あの時先輩、
私が道路に飛び出そうとしてると
間違えて私に怒鳴りましたよね?
あの時の言葉、ずっと頭から離れなくて」

静かに聞いてみる。
それを聞く事で
彼女への疑問が解消されると思った。

だが、その疑問が消えたところで
何が変わる訳でも、進歩する訳でもない。
ただ、俺の追求心が満たされるだけだろう。

「お前の命は当たり前にあるものじゃない
当然のように何も考えず生きている奴も
バカだ。
でも、我が物顔で勝手に死のうとする奴は
もっとバカだ。って叫んでて。」

彼女の話を聞いて最初に思った事は、
後悔。

「それで…」
「もういい。」

話を無理矢理終わらせたのは、
現実を押し付けられてる感じがして、
辛くなったから。
今の自分を否定されているようで、
惨めになったから。
そんな状況に耐えられなかった。
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