部長っ!話を聞いてください!

すると畳みかけるように『買い物? 結構時間かかりそうなの?』と、姉からメールがきた。


仕事が終わったら部長の誕生日プレゼントを買いに行くのだ。

これだというものにすぐに出会えるとは思えない。

私は渋面になりながら、返信をした。


『お世話になってる人へのプレゼントを選びに行くから、時間かかると思う。何? 誰か私に用事?』


姉はまだ実家で暮らしている。

姉が私に用事があってメールをしてきたのか、それとも父か母が私に用事があって姉にメールを送らせたのか、この文面だけでは分からない。

今日は家族の用事に付き合う時間はない……と思いながらも、何の用だろうかと気になってしまう。


『別に。ただ聞きたかっただけだから』


やや間を置いて、姉からそんなメールが返ってきた。


「……まったく何だったのよ」


ため息交じりに呟いて、私はポケットにスマホを押し込んだのだった。







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お読みくださり有難うございます!


マカロン文庫からの電子書籍化に伴いまして、

部分公開とさせていただきます。


作品の表紙に電子書籍の情報など載っておりますので、

そちらもチェックしてもらえたらと思います。


よろしくお願いいたします(*^^*)


真崎奈南


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