もっと聞かせて うっとり酔わせて
その言葉に私が目を見開いていたら

ピピッと膝の上でスマホが震えて鳴った。

母からだと思い私は確認もせず

サッとつかんでタッチしたつもりが

間違ってマイクを押してしまった。

「瑠花、何あのメールは?もしもし?聞いてる?声が聞こえない。今どこにいんの?」

和人の声だった。

私は慌ててマイクを切らずにそのまま喋った。

「香港です。」

「香港?お袋さんに呼び出し喰らったのか?」

「そんなとこです。」

「とにかく帰ったら話すから。じゃ。」

プツッと切れた。

「千葉さん、すみません。母からだと思ったら違いました。」

「今の誰?」

「和人です。幼なじみの。近所なんです。」

「声が。」

「声がどうかしましたか?」

「俺の声に似てる。そっくりだ。」

「全然似てませんけど。」

「瑠花。」

「はい。」

「いいよな?」

と彼の声が私の耳に甘く響いた瞬間

胸のトクトク音が早くなったのが恥ずかしかった。

見つめ合って唇を重ねたら

さらに近くに引き寄せられた。

私にキスするこの唇から響く彼の声は私だけのものだ。

あとで確認するのを忘れないように

こっそりと心の中でメモを取った。

そうしてから

彼のキスにすがるように

甘えて応えるように

私をもっと欲しがってくれるような

飛びきりの熱いキスを返すことに専念した。


  ~ 完 ~



< 35 / 35 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:10

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

彼の腕の中で  甘えたくて

総文字数/17,834

恋愛(オフィスラブ)38ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
再会 彼の熱い想い ずっと 愛されて そして 甘えていたい
もっと甘く   ささやいて

総文字数/22,283

恋愛(純愛)58ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
彼の声が 響く 耳元で 甘く そっと
恋するほど   熱くなる

総文字数/50,073

恋愛(純愛)105ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
離れていても 想い合える熱い恋が 必ずある ~ 美莉のサクセスストーリーをリニューアルいたしました ~ ~ お楽しみいただければ幸いです ~

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop