「好きで、切なくて。メッセージ。」
会ってなかった"空白"の時間は、俺らには関係なかった。

久しぶりに家に来た翔吾に、母親は嬉しそうに手料理を振る舞っていた。

「息子が二人居るみたい。」

俺らを交互に見て微笑みながら
口癖のように言った。

「あははっ、変わってないなー」

母親の言葉を聞いて、俺と翔吾は笑い合った。

夕食がテーブルに並び、自然に"いつもの席"に着いて、また笑い合った。

そんな夕食の風景を見渡して
何年も会ってなかったのに
ずっと一緒に居たような気がした。


何も変わってない__…

そう思ってた。

あのときまでは____…
< 5 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop