イレカワリ~番外編~
海はきっと、小田ここねを見たとしても沙耶への気持ちが揺らいだりはしないだろう。


そんな事見ていれば理解できた。


だけど、俺は怖かったんだ。


2人とも海に取られてしまうんじゃないか。


不安だったんだ。


それでなくても可愛い顔をしている小田ここねはすぐにクラスの人気者になっていた。


みんなが小田ここねを狙っている。


そんなのただの日が妄想だとわかっているのに、これ以上ライバルを増やすのが嫌だった。


「今日の昼はチャーハンだから」


俺は海に深く聞かれる前に話題を逸らせた。


「まじで? 腹減ったな、早く帰ろうぜ」


海が早足で自転車置き場へと向かう。


俺はホッと胸をなで下ろして、その後をついて行ったのだった。
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