イレカワリ～番外編～
「なぁ沙耶、来年は海に行こうな」


しばらくして、俺はそう言った。


「海？」


沙耶が雑誌から顔を上げる。


「あぁ。また3人で、去年みたいに」


今年の夏は残念ながらもう終わってしまった。


でも、来年ならまだまだ時間はある。


今から楽しい計画をどんどん立てて、沙耶との時間を作りたいと思った。


「そうだね。海、楽しかったもんね」


沙耶がそう言い、懐かしむように目を細めた。


「今度は3人でバナナボートに乗ってみないか」


「いいねそれ！　あたし一回のって見たかったの！」


沙耶が目を輝かせる。


「俺も。山でキャンプもいいな」


「それなら河で魚釣りもしないとね。海は釣りとかできるの？」


「もちろん。沢山釣ってやるからな」


俺は笑顔で頷いて、沙耶との約束をしたのだった。
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